近視矯正手術といえば、アメリカのプロゴルフ選手タイガーウッズが手術を受けてから試合成績がよくなったことで有名です。日本では厚生省(当時)の認可がなかなか下りず、わざわざ外国に出かけて手術を受けた方も少なくなくありませんでした。

昨年、エキシマレーザー装置による近視乱視の屈折矯正手術が認められました。このことはメガネやコンタクトレンズ以外に方法がなかった近視、乱視の治療法に「手術して治す」ことが公に認められたことを意味します。

特にエキシマレーザーで治療するLASIKという方法が出現したことで、0.7以上の視力が得られる確率が90%以上となり従来の方法と比較し格段に成績が向上しました。2001年アメリカでは95万眼の方が手術を受けられました。近視人口4000万といわれる近視大国日本でも関心が高まっていますが、エキシマレーザー装置は最先端医療機器で高額なこともあり、導入している施設は少ないのが現状です。

当院では2年前から技術の導入を企画し、海外視察や学会、講習会を重ね平成13年5月に最新のレーザー装置を設置いたしました。

当院が導入した VISX 社(アメリカ)製 Star Smooth Scan S3(米国 FDA(*)認可)

エキシマレーザーは、1995年アメリカのFDA(*)によって認可されました。それ以来、本格的なレーザーによる屈折矯正手術が始まり、とくに近視人口6500万人といわれるアメリカでは、年間40万件(1998年)以上の手術が行なわれています。アメリカで始まったこのエキシマレーザーによる近視矯正手術は、ヨーロッパ先進国、中国、東南アジアなど世界中に広がり、今では近視矯正の方法のひとつとして認められています。

またこの装置は、すでに眼科医療では角膜に障害がある患者さんの治療に使用されているもので、近視矯正だけのために使用されているものではありません。

(*)FDA【Food and Drug Administration】
FDAとは、世界でもっとも厳しい審査基準を持つアメリカの食品医薬品審査局。
日本でいうところの厚生労働省にあたります。


コンピューター制御システムとの組み合わせで1万分の1ミリ単位での精密な手術が可能です。
このレーザーからは、熱が発生しません。
他の眼組織に、影響を及ぽしません。
極めてスムーズな切除表面が得られるため、治癒が早くなります。
レーザー光線にもいろいろなものがありますが、エキシマレーザーによる屈折矯正手術は、紫外線より波長の短い(193ナノメーター)エキシマレーザーというレーザー光線を角膜の表面に照射して角膜の一部を飛ばす方法で近視、乱視、遠視を治療することです。

エキシマレーザーは目の表面の角膜で吸収され眼球の奥には行かない光線です。波長が短いのですが、エネルギーは高くこのため組織の結合を切断し組織を飛ばしてしまうことができます。ほとんど熱も出ず角膜温度で38度くらいしか出ませんので角膜が熱凝固を起こし、白濁する心配はありません。これを用いて角膜の表面を形成します。

このレーザー装置はコンピューター制御下、0.1マイクロメーターの精度で角膜の組織を飛ばし、表面が平滑な切除面を作ります。

レーザーによる屈折矯正手術には、PRK、LASIKの2種類があります。特殊な場合を除いてそのうちのLASIKが主に行われます。2種類共に同じエキシマレーザー装置を使用し、矯正する屈折異常に応じてデータをコンピューターに入力し、これに基づいてレーザーが照射されます。